最終更新日 2023.6.23

デジタル時代に求められる、マーケティング・営業・カスタマーサクセスのシンクロとは?

顧客の選択肢が多様化している現代。主導権は、売り手から買い手にシフトし、企業が優位性を高めるのはますます困難な時代となりました。それに伴い、顧客との関係も「売って終わり」ではなく、マーケティングや営業活動やその後のアフターサービスまで、一貫性のある顧客体験を提供することが求められています。

一方で、マーケティング・営業・カスタマーサクセスの各組織が旧態依然として分断され、企業としての目標達成までつながらないケースも多く見受けられます。

本記事では、デジタルデータを軸に、マーケティングコミュニケーション・営業・カスタマーサクセスの課題を横断して抽出し、ワンストップで解決策を見つけ出す「HAKUHODO Marsys Assessment for RevOps(マーシス・アセスメント・フォー・レブオプス)」をご紹介します。

目次

各部門の連携が、企業と生活者のメリットを生む

Revenue Operations(レベニューオペレーションズ) 、通称RevOps(レブオプス)をご存じでしょうか。RevOpsとは、マーケティング・営業・カスタマーサクセスなどの部門が連携し、お客様に一貫性のある顧客体験を提供することで、収益最大化を目指す取り組みのこと。近年、アメリカの企業でRevOpsに取り組む企業が急速に増え、大きな注目を集めています。

日本では、マーケティング・営業・カスタマーサクセス、それぞれが部門単位で業務の最適化を目指していることが一般的です。しかし各部門が個々で動くと、戦略から実行までが共有されず非効率な業務運営に陥っているケースが見受けられます。

具体的な例では、「マーケティングで、契約に結びつくような見込み客が獲得できていない」と思う営業部門と、「これだけ見込み客を集客できているのに、なぜ営業活動で契約に結びつかないのか」と思うマーケティング部門で、衝突が起こってしまうケースもあるようです。

これらの課題の原因は、事業をトータルで把握できていない点にあります。収益最大化のためには、部門を横断して、戦略から業務設計まで一気通貫したゴール(≒KGI/KPI)が共有されていることが重要なのです。

組織の状態

また、RevOpsが注目視されているもう一つの理由が、顧客との関係性の変化です。従来のように、「ものを売って終わり」ではなく、顧客が商品をどのように認知し、購入し、購入後どのような対応があったかという、全てを通貫した「顧客体験」が、売上を左右するビジネスが増えてきました。

企業が認知獲得・商談から購入後のサポートを、シームレスに対応する仕組みを整備していき、良質な「顧客体験」を届けようとする考え方は結果的に顧客(≒生活者)へのメリットも大きく、RevOpsの重要性はますます高まっています。

客観的な診断から、最適化への一歩が始まる

博報堂ではこれらの課題を解決するための第一歩として「HAKUHODO Marsys Assessment for RevOps」を提供しています。

「HAKUHODO Marsys Assessment for RevOps」は、企業におけるマーケティング・営業・カスタマーサクセスの全体を俯瞰し、「戦略(≒KGI/KPI)・業務プロセス・システム・データ・組織」といった5つの観点から現状と課題を第三者の目線で診断するソリューションです。

各観点の状態レベルを定義した独自のRevOps成熟度モデルをもとに、どれくらい達成されているのかを評価し、どこが本当の課題になっているのかを抽出します。さらに診断のみならず、次の対応方針を策定し、業務プロセスの最適化とシステム基盤の企画・構築を支援し収益最適化を目指します。

RevOps成熟度モデル

本取り組みにおいては、マーケティングコミュニケーション領域に幅広い知見を持つ博報堂と、営業・カスタマーサクセス領域のプロフェッショナルであるバーチャレクス・コンサルティング株式会社が手を組むことで、それぞれの強みを活かしたサポートを行なっています。

また、抽出した課題や対応方針に応じて、セミオーダー的に後続の収益最適化を実現していくための取り組みを、博報堂グループおよび他協力会社のソリューションによりサポートすることもできます。

例えばMAのシナリオを見直す、BI(Business Intelligence)の整備、CDP(Customer Data Platform)の導入や、コールセンターのコンサルなど、実務でのサポートも対応します。各部門の連携のきっかけを生み出し、広い視野で具体的な施策を支援しています。

デジタル・データドリブンな文化・行動様式

見込顧客の獲得後のアプローチが、収益最大化の勝負

具体的にはどのような時に「HAKUHODO Marsys Assessment for RevOps」の効果が発揮されるのでしょうか。一例をご紹介します。

広告を出稿すると、お客様からのお問い合わせが増えますが、営業キャパシティに限界がありすべてに迅速に対応しきれないこともあると思います。そのようなケースにおいて「HAKUHODO Marsys Assessment for RevOps」を取り入れ、マーケティングや営業の戦略や業務を最適化すれば、受注確度が高く収益性の高い層から営業活動をすることが可能になります。

現状の営業キャパシティで、収益を最大化するためのプロセスを設計・構築することで、マーケティングで集客した後に、見込顧客に最善なアプローチができ、結果的に顧客体験も最適な形にしていくことができます。

大切なのは、マーケティング・営業・カスタマーサクセスを横断する視点

一気通貫でのゴール設定や業務設計が重要ですが、営業部門がメインとなっている企業の場合、どうしてもマーケティングや、カスタマーサクセスへの取り組みの優先度は低くなる傾向があります。

しかし、マーケティングやカスタマーサクセスとの連携を密接にして、うまくコントロールすることが、今後の営業活動においては重要になります。いくら営業活動の改善を行っていても効果が現れない場合、本当の課題が別の領域に存在することもあるからです。

まとめ

「HAKUHODO Marsys Assessment for RevOps」は、営業活動のデジタル化や関連部門との連携に悩まれている企業、新しい売り方として顧客体験の最適化・高質化を模索している企業におすすめです。

また、特に長期的に顧客との関係性を築く必要がある生命保険業界や不動産、住宅メーカーやSaaS系企業などにも効果的です。柔軟に対応できますので、検討している企業の方は、まずはお気軽にご相談いただければと思います。

白子 義隆(しらこ よしたか)

白子 義隆(しらこ よしたか)

株式会社博報堂 マーケティングシステムコンサルティング局 局長代理 兼 マーケティングプラットフォーム部 部長

2014年博報堂入社。ビジネスディベロップメント・ディレクター。デジタル領域のビジネス開発に幅広く携わりながら、ビジネス面とテクノロジー面を考慮した全体設計・プロジェクトマネジメントを行う。近年はデジタルマーケティングプラットフォーム/データ基盤領域/サービス開発領域を中心に、さまざまなクライアントのプロジェクトに携わる。

田原 尚人(たはら なおと)

田原 尚人(たはら なおと)

株式会社博報堂 マーケティングシステムコンサルティング局 マーケティングプラットフォーム部

中規模SIer、総合コンサルティング会社を経て、2022年4月に博報堂入社。アプリ運用・SFA導入および運用支援・ERP導入発注者支援など、幅広く携わる。博報堂入社後は主にマーケティング/営業領域を跨いだソリューション開発に従事。

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