最終更新日 2024.3.19

ライブコマースとは?日本の市場動向・メリット・成功する分野を解説

ライブコマースについて詳しく知りたいと考えている方も多いかと思います。日本では2017年ごろから徐々に注目度を高めており、今ではSNSなどを使って商品・サービスをリアルタイムに配信しながら視聴者の購買意欲を高める活動も増えてきました。

そこで本記事では、ライブコマースの概要・仕組み・世界の普及状況・メリット・人気の高いサービスについて解説します。

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目次

ライブコマースとは

まずは、ライブコマースについて以下2点を説明します。

  • 概要

  • 仕組み

概要

ライブコマースとは、オンライン上で生放送されるショッピングチャンネルのことです。配信者は商品やサービスを売るためのLIVE配信によって、視聴者とコミュニケーションができる新しいコミュニケーションツールです。視聴者は配信者が商品・サービスをライブコマースにて紹介しているその場で質問・要望をコメントし、遠隔地にいながらもリアルタイムなコミュニケーションをとることができます。

ライブコマースの目的は、パーソナライズされた購入体験を視聴者に提供することです。視聴者は配信者とのコミュニケーションを通じて実際に使い方などを見ることで身近に感じ、商品・サービスへの信頼感を高められます。ライブコマースは近年、多くのWebサイトやスマートフォンのアプリで採用されています。

仕組み

ライブコマースの仕組みについて説明します。ライブコマースは専用のプラットフォーム・自社ECサイト・SNSのアカウントを介して配信していきます。視聴者はコンテンツを見て、ライブコマース経由で商品・サービスを購入できます。

ライブコマースは通常、WebサイトやSNSなどのオンラインショッピングプラットフォームを介して実施されます。このプラットフォームにはビデオ通話やリアルタイムに通話可能な技術が搭載されており、配信者と視聴者の間でリアルタイムなコミュニケーションが可能です。

またライブコマースにて商品・サービスを紹介することにより、その場で視聴者が購入することも可能です。通常、決済はオンラインショッピングプラットフォームの支払いシステムにて行われます。さらに購入後もフォローアップサービスとして、配送状況の確認・製品に関する質問への回答も可能です。

ライブコマースには、オンラインショッピングプラットフォーム上でLIVE配信による商品・サービスの紹介・質疑応答・決済・配送などができるサービス提供の仕組みが豊富に含まれています。

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ライブコマースの普及状況

ライブコマースの普及状況について、以下3カ国を挙げて説明します。

  • 日本

  • 中国

  • アメリカ

日本

ライブコマースは中国・インド・インドネシア・マレーシアなどに人気が高いといわれていますが、日本では2017年ごろから徐々に注目度を高めており、今後更なる普及が期待されています。

2021年に、MMD研究所がライブコマースについて全国の18~59歳の男女5000人を対象に調査したところ、ライブコマースを見たことがある人は全体の12.7%、ライブコマースで購入に至った人は5.8%でした。

コロナ禍などを通じて日本のオンラインショッピング市場は発展しており、顧客は自宅にいながらもリアルな購入体験ができるライブコマースに魅力を感じています。今後多くの企業がライブコマースを採用し、顧客との信頼関係を強化することが予測されます。日本においてライブコマースはファッション業界や美容業界などで人気があります。

中国

中国ではライブコマースの人気が高く、ライブコマースを通した買い物が定着しています。

KPMGとアリ研究院の発表レポートによると、中国におけるライブコマース市場は、2019年で4,338億元(約8兆2,422億円)であり、前年からの成長率も約310%にのぼるといわれています。2020年末時点のライブコマース利用者は3億8,800万人(中国のインターネット利用者の39.2%)であり、2021年では、1兆9,950億元(約37兆9,050億円)と予測されています。

出典:中国のライブコマース、2021年に2兆元規模へ | ジェトロ

中国で特に人気の高い業界には、ファッション業界・美容業界・家電業界・食品業界があります。これらの業界は常に新しい技術を取り入れており、その技術をライブコマースを通じて顧客に提供することを目的としています。

中国は世界最大のeコマース市場であり、ライブコマースは企業が顧客との関わりを深めるための重要なツールと成り得ています。

アメリカ

アメリカにおいて、ライブコマースは順調に伸びている市場といえます。

ドイツの調査会社のスタティスタによると、ライブコマースは2021年には110億ドル(約1兆3000億円、21年末の1ドル=115円の場合)へと成長し、2024年には350億ドルに達する見込みと予測されています。アメリカでも、アジア圏と同様、ファッション業界・美容業界・家電業界への人気が高いです。

さらにアメリカ国内では、多数のライブコマースを配信するアプリケーション・プラットフォームが開発されているため、配信者はますます顧客とのコミュニケーションを深めながら購入を促進できるでしょう。ライブコマースはアメリカにおいても、伸びる市場と考えられているため、今後も発展が続くと予想できます。

 

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ライブコマースで視聴者が感じているメリット

ライブコマースで視聴者が感じているメリットについて、以下3点を挙げて説明します。

  • 臨場感を感じる

  • 来店しなくてもよい

  • 気軽に質問できる

臨場感を感じる

1つ目のメリットは、臨場感を感じることです。

たとえば、非常に人気のある陶芸家がろくろを使って器をつくる様子をライブ配信することで、視聴者は普段使っている食器がどのように作られているかを知ることができ、新鮮さを感じます。作り方で気になることや、どのような用途で使えばよいか、その場で作っている本人に直接質問も可能です。テレビや動画などの映像を見るだけとはまた違った体験ができるでしょう。

また、ワインのソムリエがテイスティングしている様子をライブコマースで見れば、これまで飲んだことがないワインを身近に感じられます。また自分が知りたいこと、たとえば風味などを細かく質問することで、実際に飲むイメージができるでしょう。

そのほかにもライブコマースでインフルエンサーや芸能人が洋服を試着しているところや、コーディネートを見ることで、視聴者はチャットで自分の悩みを気軽に質問でき、ファッションを身につけるイメージがわきやすいでしょう。配信者にとってもライブコマースを通じて、視聴・購入したユーザーの反応を知ることができるため、次への改善に活かせます。

来店しなくてもよい

2つ目のメリットは、来店しなくてもよいことです。ライブコマースは実際の店舗に来店することなく、自宅やオフィスなどから視聴ができます。

顧客は購入のためにわざわざ出かける必要がなくなるため、移動時間・自宅にいる場合はメイクやファッションなど、外出のために自分を整える時間も不要です。視聴者は自宅でくつろぎながら気になる商品をじっくりと見られます。

気軽に質問できる

3つ目は、気軽に質問できることです。ライブコマースではLIVE配信中にリアルタイムなコミュニケーションが可能です。視聴者は見ていて気になることがあれば、配信者に対してチャットで気軽に質問・要望できます。配信者は、商品・サービスに詳しいプロです。視聴者は配信者に質問することで、自身の悩みをその場で解決できるでしょう。

また、ライブコマースでは、1人ひとりに合わせてカスタマイズして、1対1のコミュニケーションをとることも可能です。視聴者は、配信者のアドバイスを受けながら、自分に合った商品・サービスを選べます。

視聴者は、店舗だとなかなか販売員に話しかけにくく、質問しにくいときもあるでしょう。ライブコマースでは、リアルタイムにチャットで気軽に発言できるメリットがあるといえます。

 

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ライブコマースの告知方法

ライブコマースの告知方法について、以下3点を説明します。

  • 公式Webサイト

  • 公式SNS

  • インフルエンサー

公式Webサイト

1つ目は、公式サイトです。企業のWebサイトでライブコマースを告知する具体的な方法として、以下を挙げます。

  • Webサイトのホームにライブコマースイベントのアナウンスを行う

  • ライブコマースのバナーやリンクを設置する

  • Webのニュースレターを使う

その他にも、企業WebサイトやECサイトなどで会員登録している顧客にメールマーケティングを通じて、顧客にライブコマースの予告を送信することも方法の一つです。

ライブコマースを告知する際は、配信するURLを相手に伝えることも重要です。視聴したいユーザーはライブコマースのページに簡単にアクセスできるため、イベントへの参加率も高まるでしょう。

公式SNS

2つ目は、公式SNSです。企業がInstagramやFacebook、LINEなどを開設している場合、それらのSNSを使ってライブコマースを告知できます。企業のSNSでライブコマースを告知する具体的な方法として、以下を挙げます。

  • 予告ポストを作成して、ライブコマースのイベントの概要や日時などを告知する

  • ライブコマースイベントのページリンクを公式SNSのプロフィールに設置する

  • ライブコマースイベントの準備過程を公式SNSにて順次公開する

SNSは告知するだけでなく、イベント中にリアルタイムの様子の投稿、イベント終了後にも活用できます。イベントの様子や顧客の反応などを公式SNSにて公開すれば、視聴者はますます興味が湧き、今後のライブコマースイベントへの参加意欲が高まることでしょう。

インフルエンサー

3つ目は、インフルエンサーです。インフルエンサーに依頼してライブコマースを告知する具体的な方法として、以下を挙げます。

  • SNS上にて、イベントの情報を告知してもらう

  • イベントに関連するキャンペーン情報やクーポンコードを紹介する

  • ライブコマースイベントで使用する商品を紹介する

また、告知したインフルエンサーがライブコマースイベントに参加してその商品を紹介したり、イベントの様子をリアルタイムで投稿することもおすすめです。そうすることにより、インフルエンサーのフォロワーに対してライブコマース情報を発信でき、インフルエンサーの信頼性や影響力を活用しながら、フォロワーの参加意欲を高められます。

 

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ライブコマースが特に活用されている分野

ここではライブコマースが特に活用されている以下の2分野を紹介します。

  • ファッション

  • 美容

ファッション

ライブコマースは、ファッション分野で活用されています。新商品のファッションアイテム・服やバッグを紹介し、視聴者はその場でサイズ感や丈の長さ、着ている人の身長などを質問できます。具体的に質問することで、自分が商品を買ったときのイメージができるでしょう。また、他の人が質問した内容も閲覧できるため、自分が聞く以上に情報を把握できます。

化粧品売り場にいくよりは、ネットショッピングで買いたいと思っているユーザーに向け、多くの質問を受けて視聴者の悩みを解決するのがライブコマースです。ファッション業界でライブコマースを採用することで、ユーザーは従来よりも満足できるネット上の買い物ができるでしょう。

美容

ライブコマースは、美容分野でも活用されています。たとえば、ファンデーションやアイシャドウの塗り方を拡大して、視聴者にじっくりと見せることが可能です。視聴者は普段使ったことがないアイテムでも、自分の好きなインフルエンサーや芸能人が使っていると気になって使いたくなる可能性が高まります。視聴者限定の特典もあると、より買いたい気持ちが向上するかもしれません。

ライブコマースでは、使用しているところを見るだけでなく、気になったことはインフルエンサーやサポート担当に質問できるというメリットがあります。その場で悩みを解決できるため、美容製品への信頼性も向上し、購入を決断しやすくなるでしょう。

ライブコマースは、ファッション・美容に限らず幅広い分野に適用可能です。家電製品や生鮮食品など今後、日本国内においても幅広い分野でライブコマースを活用することが予想されます。

 

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まとめ

本記事では、ライブコマースについて紹介しました。ライブコマースはこれからも市場規模を拡大して益々発展していくことでしょう。

これからライブコマースをはじめたいがどうしたらいいかわからない、ライブコマースに取り組んでいるけれどなかなか手応えを感じられない、成果が上がらないなどという課題をお持ちでしたら、当社へ気軽にご相談ください。

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BIZ GARAGE 編集部

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