2022.07.25

人材不足や業務効率化など自治体の課題を解決する公共BPOサービス

高齢社会への対応、景気対策、地域活性化への取り組みなど、自治体に求められる役割が変化しています。多くの自治体ではデジタル革新(自治体DX)に取り組み、業務の効率化を進めていますが、複雑化・多様化する業務に自治体の職員だけで対応するのは難しいのが実情です。そこで活用されているのが、自治体が業務の一部をアウトソースする公共BPOサービスです。より質の高い市民サービスを提供するためには、どのようなことに気をつけて活用すればいいのでしょうか。

目次

自治体を取り巻く環境変化と住民サービスの多様化にどう対応するか

今、多くの自治体では、多様化する市民のニーズにいかに迅速かつ柔軟に対応し、質の高い市民サービスを提供していくかに頭を悩めています。従来、自治体が提供する市民サービスは、住民票や転入・転出届などの申請受付、社会保険の手続きなどでしたが、現在では子育て支援、ひとり親の就業支援、福利厚生のさらなる充実、地域振興券を活用した地域経済の活性化、昨今ではコロナ禍によるワクチン接種や特別定額給付金の申請受付など、単年度や期間限定で集中的に実施される業務への対応が増えてきているのです。

さらに、最近では行政のデジタル革新、いわゆる「自治体DX」の取り組みが加速しています。行政のデジタル化にあわせて、これまでのすべて自治体内で担当していた業務の一部を民間事業者に委託する動きもでています。また、住民票の申請など各種手続きが窓口ではなくオンラインで可能となり、それに伴って増えると予想される市民からの各種問い合わせに迅速な対応することも、新たに自治体に求められている大切な業務のひとつです。

多様化する自治体の業務

多様化する自治体の業務

自治体業務の切り札として注目高まるBPOサービスの活用

こうした新たな業務にいかに迅速に対応し、質の高い市民サービスを提供していくか。民間企業であれば、新たな業務に対する経験や知識を備えた社員を新規に雇用することもできますが、毎年の予算や職員数が決められている自治体では、期間限定の業務のためだけに新たに職員を雇用することは容易ではありません。

また、例えば地域振興券や特別定額給付金、コロナワクチン接種の申請受付窓口の開設と運用、問い合わせ対応などを職員でまかなおうとしても、初めての取り組みであることも多く、経験やノウハウ、専門的な知識などが不足していることも考えられます。

こうした中で、近年、自治体を中心に急速に利用が広まっているのが、公共機関を対象にしたBPOサービス(以下、公共BPOサービス)の活用です。BPOとは、ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略で、いわゆる「外注(アウトソーシング)」のひとつのかたちです。

ある調査によると、 2020年度の、公共BPOサービスの市場規模は、特別定額給付金や感染症拡大防止協力金(時短営業協力金)などの問い合わせや申請受付業務が急増したことで、前年度の約1.5倍にまで拡大しています。こうした傾向とあわせて自治体DXのさらなる進展などもあって、今後、公共BPOサービスを活用しようというニーズはさらに高まっていくと予測されています。

業務を「アウトソースするだけ」では質の高い市民サービスを提供できない

このように、今後もニーズが高まっていくと考えられる公共BPOサービスですが、自治体としては、ただ単純に「業務をアウトソースする」だけでは、質の高い行政サービスを提供することはできません。特別定額給付金やワクチン接種の申請受付をはじめ、公共BPOの対象となる業務には、広範囲な専門知識が求められるからです。事務局の開設・運用をアウトソースするのであれば、事務局対応の実績や経験、ノウハウなどがないと「どのような業務フローで事務局業務を回していけばいいのか」もわからないでしょう。

さらに、これまでに業務をアウトソースした経験が少ない自治体では、「そもそも、業務のどこからどこまでをアウトソースすべきか」など業務の切り分けにも戸惑うことが考えられます。つまり、単純にアウトソース先を探してきて「任せる」だけでは、「人員を揃えるだけ」のBPOとなってしまうのです。

大切なのは実績と経験、ノウハウを備えたアウトソース先の選定

こうした多くの自治体が直面する公共BPOサービス利用時の課題をどう解決するか。まず、大切なのは経験に裏打ちされたノウハウや、その業務における専門的な知識、知見を持ったアウトソース先を選定することです。公共BPOサービスにおいて豊富な実績と経験を備えたアウトソース先に依頼しないと、市民のニーズにきちんと応える行政サービスを提供することは難しいといえるでしょう。

また、地域振興券を活用した景気対策、特別定額給付金やワクチン接種の申請受付など、多くの自治体にとって新しい業務を実施するケースでは、業務を細かく切り分けてアウトソースするのではなく、トータルで任せられるアウトソース先を選定することも重要です。

さらに、アウトソースをする業務によっては市民の個人情報を扱うケースもあります。アウトソース先がプライバシーマークを取得しているかなど、情報管理の安全性についても確認する必要があります。

業務の切り分けや業務フローの立案からトータルで公共BPOを支援

日本トータルテレマーケティング(以下、NTM)は、豊富な実績に裏打ちされた経験、ノウハウ、知見をもとに、自治体が抱える課題に対する最適解をご提示できます。例えば、地域振興券の公共BPOサービスでは、利用者からの問い合わせ対応のみならず、振興券の作成、地域振興券事業に参加する店舗の募集・受付・登録業務も代行。地域振興券を活用した業務をどう実践するかを自治体と一緒に検討する段階から参画し、アウトソースする業務の切り分けや事務局業務のフローを立案するなど、公共BPOサービスのコンサルティングも実施しました。

その他にも、臨時福祉給付金、幼児教育・保育無償化、マイナポイント、ワクチン接種などの申請受付や事務局対応はもちろん、事務局や問い合わせに対応するコンタクトセンターの運営などを公共BPOサービスで支援します。

ワクチン接種の公共BPOの事例

ワクチン接種の公共BPOの事例青字の部分はNTMで対応可能

また、最近では特産品販路拡大、Webを活用した広報事業、ひとり親の就業支援、テレワーク推進、チャットボットを搭載した24時間対応などに注力する自治体も増えています。こうした、自治体が取り組む新たな業務や事業についても、問い合わせ窓口の開設・運用、専門的な知見を持ったスタッフによる市民への対応など公共BPOサービスで支援可能です。

さらに、実際の現場では、例えば住民にワクチン接種の受付開始日が公示されてから1週間程度で受付が開始されるなど、時間的猶予がない仕事が多くあります。そうした急な依頼でも、事務局を設置し、システムを構築して機器(什器)を揃え、さらに人を配置して事務局を立ち上げることもできます。

情報管理の安全性でも、NTMは情報管理を徹底し、1983年の設立以来、1,000以上のお客様の業務を運営してきた中で情報漏洩の事例はありません。

NTMでは、豊富な実績で裏付けられた専門知識とノウハウをもとに自治体の業務を請け負うことで、自治体の職員が本来、注力すべきコア業務に集中できるようにサポートします。職員がコア業務に専念できるようになり業務効率が向上すれば、サービスを利用する市民の満足度も高まるでしょう。自治体の業務を公共BPOサービスで新たな行政サービスの実現にも貢献します。

NTM_Oomura

大村 大(おおむら・だい)

日本トータルテレマーケティング株式会社
コンタクトセンター事業本部 営業統括部 営業二部 部長
博報堂プロダクツ カスタマーリレーション事業本部

2003年に日本トータルテレマーケティング株式会社に入社。BtoB、BtoCのコンタクトセンター業務(ボイス、ノンボイス)・バックオフィス業務を中心に運用設計・マネジメントを実施。現在はデジアナ統合テーマにコンタクトセンターにおける次世代コミュニケーションの開拓とサービス開発を担当。博報堂プロダクツと資本提携後、2019年4月以降、博報堂グループにおける専任営業、広報として活動中